ハードディスク不良による動作遅延(ページング)
直前エントリのブルーバックの件からの続き。
はじめに
知人がこのブルーバックになる前に、
動作が急に遅くなって、ちょっとずつしか動かない。あんまり遅いからリセットしたりしてたら、とうとう、立ち上がらなくなった。
と話していたので、きっと裏で、この前入れたって言ってたウィルス駆除ソフトウェアがなんかしてんだろう、と予測していた。
現象を発見
そのため、ブート後、ウィルス駆除ソフトウェアのアップデートを行い、Windowsに関してもWindows Updateを行っていた。
Windows Updateにおいて、2つほどアップデートするものがあったので、ダウンロードしてアップロードしていたところ、2つ目のパッチで、急に動作が遅くなった。ハードディスクのアクセスランプがつきっぱなしで、
カリ、カリ、カリ、カリ、カリ。。。
カリ、カリ、カリ、カリ、カリ。。。
というのがずっと続く。プログレスバーは一向に進まず、Windows自体の描画もとんでもなく遅い。
「こりゃ、リセットしたくなるわな」と思いつつもずっと待っていた。
ほったらかして寝てて、朝になっても終わる気配なし。ハードディスクは相変わらずだ。
そのまま、仕事に行って、夜帰ってきたときには、
遅延による書き込みエラー
のようなダイアログが表示されていた。ダイアログを消し、アップデートをキャンセルしたが、まだ、動作が遅いのでそのままほったらかし。数時間してやっとキャンセルになったのでWindowsを終了させた。
考察
なんでこんなに遅くなるんだと思ってたのが、「ページングの際にディスクアクセスするときにこの現象が起きると遅くなるのでは?」と考えるとつじつまがあうなと思った。実際Windowsではドライブ直下にpagefile.sysっていうページング用のファイルを作成してそことページング(スワップ)しているようで、ここの領域が壊れているとこうなるのではないかと推測。
ただ、CHKDSKもやっているので、壊れてはいるわけではないと思い、とりあえずデフラグしようと思ったのだが、どうも、インターネットで検索してみるとpagefile.sysは修復されない(通常断片化されてもいない)とのこと。
修復実行
とりあえず、pagefile.sysを除いてデフラグを行い、あとでpagefile.sysを作成すればディスク領域もきれいになるんではないかと思い、
[コントロールパネル]->[システム]->[詳細設定]タブ
[パフォーマンス]の設定ボタン -> [詳細設定]タブ
[仮想メモリ]の変更ボタン -> [ページングファイルなし]を選択して[設定]
をおこなって一時的にページングファイルをなくしてリブート。
再度立ち上がったら、デフラグを実行。
デフラグを終了したら、上記の仮想メモリのウィンドウにして、
[カスタム サイズ]を選択して、[初期サイズ]を実メモリの1.5倍、
[最大サイズ]を初期サイズの2倍(実メモリの3倍)を入力して[設定]
にする(デフォルトでそうなっているはずなので戻すということ)。
現象再現
これでしばらく使ってみたのだが、残念ながら、そのうち、
カリ、カリ、カリ、カリ、カリ。。。
カリ、カリ、カリ、カリ、カリ。。。
が始まって、同じ現象が起きてしまう。シャットダウンやブートのときのタイミングなどにもよるが、時折ブルーバックにもなったりして、動作がとにかく不安定。
偶然にも現象回避と決断
たまたま、Windowsログオン後に現象が起きたときがあり、そのときにノートPCの底面に指2本程度いれて、ちょっとだけ後ろに傾ける感じにしてみたら、この現象が消えてログオン動作が普通に動作してくれた。ということは、
ハードディスクが壊れてる
ってことだ。きっと、ディスクシークのときのヘッドとか、もしくはシリンダの状態がおかしいんだろう。「でなきゃ、傾けて正常になったりしないよな。」と思って、ハードディスクの購入を決意。
バックアップ
その前にポータブルのUSBハードディスクに付属のソフトウェア(Acronis True Image LE)でバックアップをとり、リストア用にそのソフトウェアからバックアップリストア用のブートCDも作成しておいた。
ハードディスク交換
その後、ノートPCを分解。今回のノートPCはTOSHIBA dynabook CX1というものなので、http://www.iodata.jp/support/service/hd/toshiba/dynabook2/dynabook2.html を参照して分解(ちなみに、最初にバッテリーをはずして、本体側のねじ2本を取り外すことが書いてないのでこれを最初に行うこと)。「パームレスト」ってのがまったくもってすんなり外れなかったが、なんとかハードディスクまでたどり着き、購入しておいた2.5inchのノートPC用のハードディスクと交換。
ノートPCを元通りにして、CDからブートさせて、バックアップしたイメージを復元した。
確認
このあと通常どおりブート。祈る気持ちで見守っていたが、正常にブートしてくれた。インターネットに接続してみたり、複数のソフトウェアを起動してみたりしていたが、とりあえず、ちゃんと動いているようだ。いままでのハードディスクから比べるを音も静かで回転数も早いせいかとても快適に感じられる。
作業を終えて
とにかく時間がかかったが、再インストールということは避けられたのでとりあえずほっとした。知人も再インストールは覚悟していたようだが、元に戻ったので喜んでくれたので満足。